ダイヤモンドの4Cってご存じですか?

これが分かると安心!ダイヤモンド評価基準の4C

大切な人へのギフト、自分へのご褒美・・・。ダイヤモンドの購入を考える時、それはやはり特別なシーンにおいて、非常な高価な買い物になると言えます。にも関わらず、ダイヤモンドの正しい選び方をご存知の方は少ないのではないでしょうか。

自然が生み出した奇跡の宝石、ダイヤモンド。形も内包物、色合いなど、ダイヤモンドと一言で言ってもその価値は様々。では、その価値はどこで決められるのでしょう。

とっておきのジュエリー、エンゲージリングを賢く購入するために、今回は「4C」と呼ばれる「ダイヤモンドの評価基準」について解説します。

そもそも4Cとは何か

20世紀の半ばまで、ダイヤモンド評価に関する合意した基準がありませんでした。そこで、GIA(Gemological Institute of America、米国宝石学会)は世界で初めて、ダイヤモンドの品質を表現するための基準すなわち4C(カラー、クラリティ、カット、カラット重量)を生み出し、現在ではこの基準が国際的に受け入れられています。

4Cがダイヤモンドの全世界で品質評価基準として示されるようになり、地域による価額、価値への差がでることもなくなりました。そして購入する消費者側も、4C評価基準を参考にダイヤモンドの売買をすることができるようになりました。

4つのCについて

4Cについてひとつずつ、詳しく見ていきましょう。

Carat/カラット、重さの評価

「カラット」とは、宝石全般の重さを測る際に使われる重量単位のことです。1.0ct = 0.200gと定義されます。ダイヤモンドは、1907年のメートル条約で定められたメートルカラット単位で計算します。重くなればなるほど、希少価値が高くなります。

なお、1カラットは100「ポイント」に分割することができます。これにより小数点以下百桁まで非常に正確な測定が可能となります。

Cut/カット、研磨状態の評価

「カット」とは、ダイヤモンドのファセット(カットが施された面)がいかに光と良い相互作用を持つかを評価するものになります。

ダイヤモンドのカットは光の反射を左右し、ダイヤモンドの価値の中でも最も大切とされる「輝き」の決定打になります。そのため、カラーグレードやクラリティグレードがいくらいいものであっても、このカットグレードが低いものだとその美しさは激減してしまいます。

Color/カラー、色味に対する評価

ファンシーカラーと呼ばれる濃い色を持つ宝石といった例外のものをのぞいて、ほとんどの宝石品質のダイヤモンドの色評価は無色透明が良質と判断されます。ダイヤモンドは、不純物の含有によりその色味の質が左右されます。

評価はDから始まりアルファベット順で評定され、化学的に純粋かつ構造上完璧なダイヤモンドには、不純物のない水のしずくのように色相が存在せず、そのような限りなく無色のものには最高評価のDカラーがつけられます。

Clarity/クラリティ、透明度に対する評価

ダイヤモンドのクラリティとは、インクルージョン(内包物)やブレミッシュ(研磨済みダイヤモンドの表面にみられる結晶面の残りなど)がどれくらいあるのかを分析した指標です。

ダイヤモンドは非常な高温と圧力の環境下で形成されるため、原石の内部や表面に特徴のない、全く欠点のない完璧なダイヤモンドは、自然界にはほぼ存在しません。

よって、これらの特徴はダイヤモンドと合成石や類似石を識別したり、ダイヤモンドの鑑定に指標に置いて非常に役立つものとなります。一つの例としまして、ダイヤモンドを選ぶ際には一般の方でも見た目に分かりやすい「カラット、カット」の重きを置き、次に専門家でも判別が難しい「カラー、クラリティ」のグレードを決めていくと良いでしょう。

ラボグロウンダイヤモンドとGIA

昨今その特徴から「サスティナブルな宝石」と呼ばれ、世界中のハリウッドスターやセレブの間でも注目される「ラボグロウンダイヤモンド(ラボで生み出された人口ダイヤモンド)」にも、GIAの評価報告書(グレーディングレポート)をつけて販売されているものもあります。

GIAは天然ダイヤモンドの品質評価分析に使用される同じ4Cの用語を用いて、ラボグロウンダイヤモンドの品質を判定します。鑑定され、グレーディングレポートが発行されたそれぞれのラボグロウンダイヤモンドには、「Laboratory-Grown(ラボラトリーグロウン)」記載の入ったグレーディングレポートが付属し、この鑑定書はGIA公式ウェブサイトで提供されている鑑定照会システムで随時照会することが可能になります。

モアッサナイトなどの類似石へのGIAグレーディング

モアッサナイトやキュービックジルコニア(CZ)などのダイヤモンド類似石は、当然のことながらどちらもダイヤモンドではなく、原子レベルでは全く関係のないものになります。最近、”GRA”というGIAを模倣したような鑑定書、がモアサナイトの鑑定書として付属し、流通しているのが確認されています。
GRAを当サイト側で調べたところ、記載されている住所、電話番号や事務所などは存在しておらず、信頼性に足る情報は出てきませんでした。また、GRAの鑑定書をモアッサナイト生産業者を通じて複数入手したところ、発行番号以外の全ての記載内容は同じで、コピーされたものであると判断可能です。

GRAの”鑑定書”はGIA鑑定書と一見よく似ていますが、GIAはモアサナイトの鑑定書を発行しません。日本国内の鑑別機関も、モアサナイトに4Cをつけて鑑定書を発行することはありません(モアサナイトはダイヤモンドではございませんので、4Cが記載される鑑定書ではなく、その石がモアサナイトであるという保証としての鑑別書は希望に応じて発行されます)ので、モアサナイトをご購入される際は注意してご購入いただけましたらと思います。近頃モアサナイトと偽りキュービックジルコニアや、ガラスが売られているケースも多々発生しており、注意が必要になっています。

よりよいダイヤモンドに出会うために

いかがでしたでしょうか。
今回お伝えしましたとおり、GIAのグレーディングレポートの評価基準となる「4C」は、あなたにとって運命の宝石をお選びになる際に、とても重要な指標となります。

特別なものだからこそ、こういった指標に合わせて選ぶことができたら、それだけ想いのこもったジュエリーに仕上りそうですね。ぜひ、ご参考になさってみてください。