ダイヤモンドより輝く宝石?!モアサナイト

-What is Moissanite?-
モアサナイトって何?

ロマンティックな、流れ星のカケラ。

モアサナイトは、隕石と共に宇宙から地球へやってきた、星から生まれたとてもロマンティックな宝石です。
1893年、アリゾナ州に落下した隕石が作ったクレーターを研究していた科学者たちは、そこで宝石(のちにモアサナイト、モアッサナイトと呼ばれる結晶)の微粒子を発見しました。
彼らは当初、ダイヤモンドを発見したとされていましたが、後の研究によりその結晶は炭化ケイ素だと判明しました。モアサナイトの組成は炭化ケイ素から成り立ちます。モアッサナイト(モアサナイトとも呼ばれる)は、炭素とケイ素の化合物であることからダイヤモンドの弟分とも言われ、ダイヤモンドとシリコンの中間的性質を持ちます。隕石の中に微量に含まれる様に、自然界に存在するモアサナイトはとても希少なために流通しません。現在流通しているモアサナイトは、そのほとんどが科学者たちの研究を重ねて作られたものです。

モアサナイトは硬度が高く、耐熱性に優れ、そして化学的に安定している事から、研磨剤や耐火物などにも使われており、熱伝導が優れてもいる為半導体としての需要もあります。

モアサナイトの輝きとファイアの特徴

宝石の輝きを左右する最も重要な工学的特性は屈折率である、と言われています。モアサナイトの屈折率は2.65~2.69であり、ダイヤモンドの屈折率2.42に対して数値が高いため、ダイヤモンドと同じように研磨加工をするとダイヤモンドより輝きが強く見られます。またモアッサナイトは分散度の数値がダイヤモンドより高い性質を持っています。光が入って出ていくときにそれぞれの波長ごとに出ていく効果を分散と言いますが、モアサナイトの場合、この入射した光の反射は、ヒトの肉眼ではキラキラとした虹色のようなプリズムのような輝きから確認できます。分散度の数値が高い、つまり、ヒトが肉眼で確認できる七色の光の煌めきはモアサナイトの方がダイヤモンドより強いということになります。これらの事から、モアッサナイトはダイヤモンドよりも輝く、と言われています。

モアサナイトの色と透明度

モアサナイトの色には、無色透明をはじめさまざまな色があります。無色透明のものが一番多く流通している為、中にはカラーモアサナイトを見かけたことがない方もいらっしゃるかもしれません。モアッサナイトの色はたくさんありますが、中でものイエローカラーモアサナイトやグレイカラーモアサナイト、インディゴカラー(藍色)モアサナイトはそれぞれのカラーダイヤモンドの色合いにもとてもよく似ています。また、無色透明なモアッサナイトは生産している国、工場などによって品質が大きく異なります。モアサナイトは生産される過程で、不純物が混じり込んだりすることにより、ダイヤモンドと同じようにうっすらと黄色味やグレー味を帯びたりする事があります。

カラーモアサナイトの中には、元々無色透明やその他の色だったものに、人為的にピンクや赤色、紫色などにコーティングしたものがあります。モアサナイトは、人為的処理をしていないオリジナルの色であれば、経年劣化においてそのモアッサナイトの持つ色味が変わるという事はありません。ただし、コーティング蒸着法などにより変色加工を後天的に加工処理されている場合は、経年劣化や熱を与えることによって色が薄くなってきたり、違う色に変わってしまったり、色が消えてしまったりしますので、特に熱を使うジュエリー加工をする時には注意が必要です。

モアサナイトの硬さと耐久性

モアサナイトの硬度はモース硬度で9.25ととても高い数値を誇ります。モース硬度という硬さの基準は、別のもので引っ掻いた時の傷のつきにくさを示す数値です。モース硬度の最高高度は10で、ダイヤモンドが10ですが、モアッサナイトはそのダイヤモンドに近い数値を持っています。その為、モアサナイトは他のモアサナイトより数値が低い石よりも丈夫で傷や摩耗に非常に強い石とされ、純度の低いものは研磨剤など、質の高いものや美しいものは半導体や宝飾品として利用されてきました。ただし、硬度の高いモアサナイトも、カットの形や種類によってはある角度から力や圧力を与えてしまうと割れやすくなる恐れも出てきます。硬度が高いからといって圧力を与えたり、衝撃を与えるなどしてしまいますと傷や摩耗などで耐久性は落ちますので、取扱には十分にご注意いただくことが必要です。

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